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アルコール性肝障害(アルコール関連肝疾患)診療ガイド2022
診断のポイント
【1】5年以上,1日純エタノール60g(女性では40g)以上の飲酒歴(常習飲酒家)。
【2】禁酒によりAST,γGTP,肝腫大が改善。
【3】肝炎ウイルスマーカー,抗ミトコンドリア抗体,抗核抗体が陰性。
緊急対応の判断基準
【1】錯乱,運動失調,眼球運動異常がありWernicke脳症が疑われる場合には,大量のビタミンB1を投与する。
【2】白血球増多,高度の黄疸,プロトロンビン活性の低下は重症アルコール性肝炎を示唆する。アルコール性肝炎重症度スコア(JAS:Japan Alcoholic Hepatitis Score)(表1図)で10点以上の重症例では副腎皮質ステロイドを投与し,血漿交換,血液濾過透析が可能な施設への転送を協議する。
症候の診かた
【1】肝腫大を示すことが多いが,特異的な自覚症状や身体所見はない。
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