頻度
よくみる(Gilbert症候群は人口の2~7%とされる)
診断のポイント
【1】黄疸(臨床徴候を伴わない,ビリルビン値の上昇)。
【2】肝機能検査は正常。
【3】直接・間接ビリルビンを測定する。
【4】間接ビリルビン高値の場合,溶血性貧血を除外する。
【5】Gilbert症候群の割合が圧倒的に多い。
症候の診かた
【1】高ビリルビン血症をみたときの鑑別診断として常に考えるべきである。
【2】症状はなく,健康診断などで行った血液検査で異常値を指摘されて受診することが圧倒的に多い。常染色体潜性遺伝で遺伝することが判明しており,家族歴の聴取は参考になる。
検査所見とその読みかた
ビリルビンは80%が老廃赤血球ヘモグロビンに由来し,脾臓で産生される。血中の非抱合型ビリルビン(間接型ビリルビン)は脂溶性であり,アルブミンと結合して運搬され,肝細胞に取り込まれ(取り込み機構は完全には解明されていない),肝細胞中のビリ
関連リンク
- 今日の診断指針 第9版/ウイルス性肝炎
- 今日の診断指針 第9版/自己免疫性肝炎
- 今日の診断指針 第9版/薬物性肝障害
- 臨床検査データブック 2025-2026/ロイシンアミノペプチダーゼ〔LAP〕 [保] 11点(包)
- 新臨床内科学 第10版/(1)ジルベール症候群,クリグラー-ナジャー症候群
- 新臨床内科学 第10版/(5)タンジール病
- 新臨床内科学 第10版/(5)ADA欠損症,PNP欠損症
- 新臨床内科学 第10版/1 体質性黄疸
- 今日の診断指針 第9版/先天代謝異常による肝障害(Wilson病,ヘモクロマトーシス)
- 今日の小児治療指針 第17版/ガラクトース血症
- 今日の小児治療指針 第17版/胆汁酸代謝異常症(胆汁酸生合成異常症)
- 今日の小児治療指針 第17版/ビリルビン代謝異常(体質性黄疸)