診療支援
診断

自己免疫性膵炎
Autoimmune Pancreatitis(AIP)
栗田 裕介
(横浜市立大学助教・肝胆膵消化器病学)

頻度

あまりみない

GL

自己免疫性膵炎診療ガイドライン2020

診断のポイント

【1】閉塞性黄疸にて発症。

【2】膵腫瘤を形成。

【3】血清IgG4高値。

【4】無症状か,腹痛もしくは背部痛を軽度認める。

【5】しばしば膵外病変(涙腺唾液腺炎,後腹膜線維症,硬化性胆管炎)を随伴する。

症候の診かた

【1】黄疸:最も頻度が高く33~59%の症例で黄疸を呈し,自己免疫性膵炎(AIP)を疑う所見として重要である。

【2】腹痛:半数の症例で軽度の腹痛を有する。症状に乏しい場合もある。背部痛を伴うこともある。

【3】体重減少:食欲不振,腹痛などに伴い,3~15%の症例で体重減少を認める。

検査所見とその読みかた

【1】血液検査

❶疾患特異的な検査所見はないが,血中膵酵素・肝胆道系酵素・総ビリルビンの上昇が多い。

❷高IgG4血症は,68~92%の症例で認められ,血清診断法のなかで単独で最も診断価値が高いが,特異的なものではない。

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