頻度
ときどきみる(陳旧性心筋梗塞は,心筋梗塞発症後初期から回復し,慢性期に移行した状態である。日本循環器学会J-ROADのデータによれば,日本での急性心筋梗塞発症は,7万人程度であるとされ,その患者については慢性期になると陳旧性心筋梗塞ということになる)
GL
・急性冠症候群ガイドライン(2018年改訂版)
・2022年JCSガイドラインフォーカスアップデート版 安定冠動脈疾患の診断と治療
診断のポイント
【1】急性心筋梗塞の既往。心筋梗塞を無症候性に発症した患者の場合,左室リモデリングによる心不全症状や不整脈に伴ってみつかることもある。
【2】心筋梗塞による左心機能の低下は,心不全のリスクとなる。
【3】動脈硬化性のイベントが生じるリスクが高く,心筋梗塞自体を再発することも多い。
【4】残存心筋虚血の評価が重要である。心筋バイアビリティ領域が大きい場合には,薬物療法に加え,冠血行再建術を検討する。
【5】