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心筋症診療ガイドライン(2018年改訂版)
診断のポイント
【1】バイオマーカー:B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)またはN末端プロBNP(NT-proBNP)。BNP≧40pg/mL,NT-proBNP≧125pg/mLで心機能障害を疑う(Eur J Heart Fail 25: 616-631, 2023)。
【2】心エコー検査:びまん性左室壁運動低下と左室内腔拡大。
【3】胸部単純X線:心拡大。
【4】冠動脈CTや冠動脈造影(CAG)で冠動脈疾患の否定。
緊急対応の判断基準
心原性ショックや急性非代償性心不全を呈する場合(例:収縮期血圧<90mmHgや酸素飽和度<90%などの循環不全や呼吸不全を合併)。
症候の診かた
以下は心不全を発症した場合の症候である。
【1】呼吸困難
❶初発は労作時息切れが多い。
❷安静時呼吸困難の多くは起坐呼吸となり,左心不全の鋭敏な徴候である。
❸しばしば