診療支援
診断

特定心筋症
Secondary Cardiomyopathy
辻田 賢一
(熊本大学大学院教授・循環器内科学)

【1】わが国の心筋症ガイドラインでは,心筋症は特発性(原発性)心筋症と全身疾患の心病変である特定(二次性)心筋症に大別している。心筋症の診断のフローチャートにおいて,まずは鑑別すべき特定心筋症を評価し,これを否定したあとに特発性心筋症と診断される。

【2】特定心筋症は多岐にわたるが,大別すると肥大心の場合には心アミロイドーシスやFabry病,ミトコンドリア病などを,拡大心の場合には心サルコイドーシスが鑑別に挙がる。二次性心筋症では,治療や予後,病態が異なるため正確な診断が必要である。

[Ⅰ]心アミロイドーシス

頻度

ときどきみる

GL

2020年版 心アミロイドーシス診療ガイドライン

診断のポイント

【1】高齢者心不全に潜在し,左室肥大をみた場合に鑑別にあげる。

【2】手根管症候群や腰部脊柱管狭窄症の合併例が多い。

【3】野生型トランスサイレチン型心アミロイドーシスは高齢男性に多く,右心不全を呈することが多い

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