診療支援
診断

肺高血圧症
Pulmonary Hypertension
福本 義弘
(久留米大学主任教授・心臓・血管内科)

頻度

あまりみない

GL

肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)

診断のポイント

【1】労作時息切れが特徴的で早期に出現する。

【2】聴診所見でⅡpの亢進を認める。

【3】心電図上,右軸偏位,右室肥大が出現する。

【4】心エコーで三尖弁逆流のピーク血流速から肺動脈収縮期圧が推定できる。

【5】右心カテーテルで確定診断する。

緊急対応の判断基準

【1】右心不全症状を認める場合にはすみやかな入院加療が望ましい。右心機能低下は予後不良因子であり,右室機能改善を念頭においた適切な治療が必要となる。

【2】ショック時,心肺停止時には次の治療ステップを考慮したうえでECMO(extracorporeal membrane oxygenation)装着を検討する。

症候の診かた

【1】心音:Ⅱp音の亢進を認める。右心負荷に伴い,傍胸骨拍動,三尖弁閉鎖不全による汎収縮期雑音を認め,右室収縮能低下に伴い右心性Ⅲ音を聴取する。

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