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2020年改訂版 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン
診断のポイント
【1】20歳以上の全年齢でみられ,ピークは70歳台。
【2】突然発症の胸背部激痛。
【3】分枝血流障害による多彩な全身症状。
【4】診察所見,胸部X線,心電図が正常でも本疾患を否定できない。
【5】CT,超音波検査での大動脈内フラップ,偽腔の描出。
緊急対応の判断基準
【1】急性大動脈解離は生命にかかわる重篤な疾患で,全例専門施設での救急対応が必要。特にStanford A型では,発症後1時間ごとに致死率が1~2%上昇し,適切な治療を行わなければ48時間以内に約50%が死亡。
【2】症候から本疾患が疑われた場合,積極的にCT検査を行う,もしくはCT検査可能な専門施設に転送する。心臓血管外科を有する施設が望ましい。
【3】無症状でCT画像において偶発的に大動脈解離が発見された場合,緊急性はない。胸背部激痛の既往を確認し,