頻度
よくみる疾患ではないが,正確な発症率は不明である。画像上偶然発見されることが多い。
GL
2020年改訂版 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン
診断のポイント
【1】胸部大動脈正常径(30mm)の1.5倍(45mm)に拡大した場合。
【2】男性70歳台,女性80歳台,男性に多い。
【3】Marfan症候群,Loeys-Dietz症候群,Ehlers-Danlos症候群などの遺伝性結合織疾患の場合には若年性(10~20歳)のこともある。
【4】ほとんどの場合無症状。
【5】胸部単純X線写真での左右第一弓の突出で疑われることが多い(図1a図)。確定診断は胸部CTで得られる(図1b図,c図)。
緊急対応の判断基準
【1】背部痛,意識消失,バイタルサインの急激な悪化,胸水貯留は破裂を疑い超緊急対応が必要なため専門病院へ搬送する。その際輸液・輸血ルートを確保する。
【2】ハイブリッド手術室のあるステントグラフト治療