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2020年改訂版 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン
診断のポイント
【1】60歳以上。
【2】男性。
【3】喫煙者。
【4】家族歴。
【5】高血圧症。
緊急対応の判断基準
【1】急激に発症した腹痛・腰痛と低血圧(出血性ショック),意識消失を認める場合,腹部大動脈瘤破裂を疑う必要がある。腹部超音波検査もしくはCTで迅速に診断可能。
【2】腹部大動脈瘤破裂と診断された場合,緊急手術(ステントグラフト内挿術,あるいは人工血管置換術)が必要。自施設では困難な場合,高次医療機関へ搬送する。転院が適切と判断した場合,詳細な検査は不要。
症候の診かた
【1】無症状:ほとんどの腹部大動脈瘤は破裂するまで無症状。
【2】腹部拍動性腫瘤:やせた患者,あるいは動脈瘤が一定程度増大した例では腹部拍動性腫瘤を自覚する,あるいは触れることがある。
【3】blue toe症候群・急性下肢虚血:動脈瘤壁に付着しているコレス