頻度
あまりみない(近年大幅に発症者減少)
GL
血管炎症候群の診療ガイドライン(2017年改訂版)
診断のポイント(表1図)
【1】50歳未満の発症(男女比9:1~8:2)。
【2】喫煙歴(受動喫煙含む)。
【3】膝窩動脈以下の閉塞。
【4】上肢の動脈閉塞もしくは遊走性静脈炎の既往。
【5】喫煙以外の動脈硬化の危険因子をもたない。
緊急対応の判断基準
虚血性安静時疼痛を認める場合には,早期に足趾壊死に陥る危険性が高く,血管外科(心臓血管外科)専門施設にすみやかに紹介する。
症候の診かた
【1】冷感・色調変化:足趾・手指の尖端に生じることが多い。罹患した指趾は赤みを帯びる。虚血が長期に及ぶとチアノーゼを呈する。
【2】間欠性跛行:歩行時に下肢筋肉の痛みを生じ,歩行不能に至るが,歩行休止により再度歩行可能となる。本疾患では下腿ではなく足底の痛みを生じることが特徴である。閉塞が大腿膝窩動脈領域まで至ると下腿の痛みを生じ