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2022年改訂版 末梢動脈疾患ガイドライン
診断のポイント
【1】突発的な下肢痛を訴える患者を診察するにあたり,本疾患を常に念頭におくことが重要である。
【2】下肢を触れ,動脈拍動を診察することが診断の一歩となる。可能であればドプラ法による動脈の聴診も行う。
【3】症候は下記の“5P”が特徴だが常に揃うわけではない。
【4】心疾患や下肢動脈の治療歴を聴取する。抗凝固薬の内服歴があっても本疾患を除外する根拠にはならない。
❶心疾患既往(心房細動,低心拍出)→塞栓症を疑う。
❷下肢動脈硬化,下肢血行再建術既往→血栓症を疑う。
❸その他,大動脈解離,膝窩動脈瘤,外傷,悪性腫瘍(Trousseau症候群)なども原因となりうる。
緊急対応の判断基準
本疾患は原則,緊急入院または緊急手術の適応となる。
症候の診かた
【1】2次血栓を形成して進行性に悪化することが多いため早期の診断と治療が肝要である。
【2】