診断のポイント

【1】家庭内や職場内での流行はあるが，マイコプラズマ肺炎ではない。

【2】乾性咳嗽が典型的であり発熱はみられにくい。

【3】若年より中高年にみられやすい。

【4】β-ラクタム系抗菌薬が無効の市中肺炎(非定型肺炎)。

【5】ただし，軽症例が多く(感冒症状や気管支炎としてとどまることも多い)，かつ市中肺炎の原因菌としてきわめてまれであるため，臨床上問題になることは少ない。

症候の診かた

【1】乾性咳嗽：マイコプラズマに似て線毛細胞に感染することから乾性咳嗽を主とするが，他の細菌性肺炎と合併すると湿性咳嗽となる。

【2】発熱：高熱は生じにくいとされる。

【1】末梢血検査：偏性細胞内寄生微生物であり，白血球やCRPなどの炎症反応は上昇しにくく，正常範囲～軽度上昇を呈する。

【2】胸部画像検査：特異的な所見はなく，気管支肺炎から大