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成人肺炎診療ガイドライン2024
診断のポイント
【1】咳嗽,喀痰などの呼吸器症状と発熱,全身倦怠感などの全身症状を認め,重症例は意識障害やショックをきたす場合がある。
【2】CRP上昇などの炎症反応と胸部X線写真で新規陰影を認める。
【3】培養などによる原因微生物の同定が重要で,さらに問診でペット飼育歴(オウム病)や浴場使用歴(レジオネラ肺炎)などの原因微生物推定に有用な情報を得る。
【4】治療方針の決定に際しては,重症度および敗血症の有無の確認と,細菌性と非定型病原体による肺炎の鑑別(表1図)が肝要である。
緊急対応の判断基準
治療方針決定のため,敗血症の有無とA-DROP(表2図)による肺炎の重症度を判定し,A-DROPが中等度以上で入院治療,敗血症性ショックや重症以上の症例はICUなどでの治療を検討する。
症候の診かた
【1】発熱:悪寒戦慄を伴う場合は,肺炎球菌などによる菌血症を疑