診療支援
診断

市中肺炎
Community-acquired Pneumonia
矢寺 和博
(産業医科大学教授・呼吸器内科学)

頻度

よくみる

GL

成人肺炎診療ガイドライン2024

診断のポイント

【1】咳嗽,喀痰などの呼吸器症状と発熱,全身倦怠感などの全身症状を認め,重症例は意識障害やショックをきたす場合がある。

【2】CRP上昇などの炎症反応と胸部X線写真で新規陰影を認める。

【3】培養などによる原因微生物の同定が重要で,さらに問診でペット飼育歴(オウム病)や浴場使用歴(レジオネラ肺炎)などの原因微生物推定に有用な情報を得る。

【4】治療方針の決定に際しては,重症度および敗血症の有無の確認と,細菌性と非定型病原体による肺炎の鑑別(表1)が肝要である。

緊急対応の判断基準

 治療方針決定のため,敗血症の有無とA-DROP(表2)による肺炎の重症度を判定し,A-DROPが中等度以上で入院治療,敗血症性ショックや重症以上の症例はICUなどでの治療を検討する。

症候の診かた

【1】発熱:悪寒戦慄を伴う場合は,肺炎球菌などによる菌血症を疑

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください