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肺非結核性抗酸菌症診断に関する指針─2008年
診断のポイント
【1】中高年。
【2】やせ型女性。
【3】遷延する喀痰や咳嗽,血痰,体重減少。
【4】胸部X線写真やCTで中葉舌区に散布性の粒状・結節影(結節・気管支拡張型の症例)。
【5】Mycobacterium kansasiiは近畿地方に多く,M. abscessusは九州・沖縄に多い。
症候の診かた
【1】主に咳,喀痰を認めることが多いが,無症状で検診での画像検査を契機に診断される患者もいる。
【2】血痰,喀血はしばしば認める。安静と止血薬投与で軽快することが多いが,大量喀血の場合は血管内治療(気管支動脈塞栓術)が必要になることがまれにある。
【3】発熱は,高熱ではなく微熱であることが多い。
検査所見とその読みかた
【1】喀痰培養検査(塗抹検査,培養検査):NTMは環境常在菌のため,喀痰検体では2回以上の培養陽性で原因菌としての基準を満たす