診療支援
診断

びまん性汎細気管支炎
Diffuse Panbronchiolitis(DPB)
神尾 孝一郎
(日本医科大学准教授・呼吸器内科学)

頻度

有病率に関しての明らかなデータはないが,わが国でのDPBの有病率自体は低下してきている。JR東日本の職員約68万人を対象にした調査でも,1970年代には10症例以上が確認されたが,1999年から2003年までの間には発症者はみられなかったと報告されている(Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung dis 29: 19-25, 2012)。

診断のポイント

【1】慢性の咳嗽・喀痰,および労作時の息切れ。

【2】慢性副鼻腔炎の合併ないし既往。

【3】胸部X線で両肺野びまん性散布性粒状影,または胸部CTで両肺野びまん性小葉中心性粒状病変。

症候の診かた

【1】呼吸器症状

❶慢性の咳嗽や膿性痰が持続する。

❷進行例では労作時の息切れが増し,膿性痰は1日に200~300mLにものぼることがある。

❸無治療例ではこれらの症状が年余にわたり持続・進行する。

【2】鼻症状:多くの症例に慢性副鼻腔炎の合併

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