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薬剤性肺障害の診断・治療の手引き2018(第2版)
診断のポイント
【1】新たな薬剤を内服後に,呼吸器症状(発熱,咳嗽,呼吸困難),皮疹に加えて,新たな肺病変が出現した場合,薬剤性肺障害を疑う。
【2】薬剤性肺障害は,原因薬剤によりさまざまな臨床病型があり,多彩な病態を呈する。
【3】同じ薬剤においてもさまざまな病型が生じうる。
【4】発症機序として,細胞障害性(肺胞・気道上皮細胞,血管内皮細胞に対する直接障害)とアレルギー性(免疫系細胞の活性化誘導)に大別される。
【5】ほかの原因疾患を否定する(感染症,肺水腫,原疾患の増悪など)。
【6】末梢血の好酸球数や白血球数の増多,CRPの上昇などを認める。
【7】偶然の再投与により肺障害が再現する。
【8】被疑薬の中止あるいはステロイド薬の投与で軽快する。
緊急対応の判断基準
【1】重度の呼吸不全を有する場合(PaO2<60TorrあるいはPaO2/