今日の診療
診断

肺胞微石症
Pulmonary Alveolar Microlithiasis(PAM)
久田 修
(自治医科大学准教授・呼吸器内科学)

頻度

あまりみない

GL

難治性びまん性肺疾患診療の手引き(2017)

診断のポイント

【1】無症状で健康診断で発見される。

【2】中年以降に呼吸不全が進行。

【3】肺胞内の層状,年輪状の微石形成がみられる。

【4】SLC34A2を原因遺伝子とする常染色体潜性遺伝性疾患である。

症候の診かた

【1】無症状健診発見

❶無症状で,健康診断や家族検診で発見されることが多い(わが国の症例111例中85.6%)。

❷小児期の発見が多く,50歳以降の発見はまれ(わが国の症例111例中52.9%が15歳以下での発見)である。

❸中年以降に徐々に呼吸不全が進行する。

【2】同胞発生

❶家族内発生を認める。

❷両親や直系の祖先に血族結婚を認めることがある。

❸近親婚の家族歴が明確でない症例でも,両親に共通祖先がある。

【3】微石形成は肺に限局する。

検査所見とその読みかた

【1】胸部画像所見

❶胸部X線写真では,両側の中下肺野優位のびまん性粒状影(

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