頻度
1型糖尿病の患者の約12%,2型糖尿病の患者の約22%にアルブミン尿(典型的な糖尿病性腎症)を認め,1型糖尿病の患者の約16%,2型糖尿病の患者の約30%にアルブミン尿あるいはeGFR 60mL/分/m2未満で定義されるCKDを認める(BMJ Open Diabetes Res Care 6: e000521, 2018)。
GL
エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023
診断のポイント
【1】糖尿病性腎症病期分類を用い診断する。また適宜,CKD重症度分類(CGA分類)を用いる。
【2】アルブミン尿の出現が予後に最も影響を与えるため,糖尿病患者では定期的なアルブミン尿の測定が必要である。
【3】病歴が5年未満,網膜症がない,糸球体性血尿を伴う,あるいは,アルブミン尿の程度に比し腎機能低下速度が速いなど,糖尿病性腎症に非典型的な経過をとる場合には,糖尿病に関連しない腎疾患の存在を念頭におく必