診療支援
診断

自己免疫性溶血性貧血
Autoimmune Hemolytic Anemia(AIHA)
和田 秀穂
(川崎医科大学教授・血液内科学)

頻度

あまりみない

GL

自己免疫性溶血性貧血診療の参照ガイド 令和4年度改訂版(2023)

診断のポイント

【1】後天性の貧血と黄疸。

【2】網赤血球増加,間接ビリルビン高値,LDH高値,ハプトグロビン低値。

【3】直接Coombs試験陽性。

【4】寒冷凝集素価64倍以上。

【5】脾腫。

症候の診かた

【1】黄疸:温式AIHAではほぼ必発であるが,肉眼的には比較的目立たない。

【2】貧血:急激発症では発熱,全身衰弱,心不全症状,呼吸困難感があるが,潜在性では代償されて貧血症状がみられない。

【3】脾腫:温式AIHAでは脾臓の触知率は3~4割で,サイズも1~2横指程度が多い。

【4】末梢循環障害:冷式AIHAである寒冷凝集素症(CAD:cold agglutinin disease)では寒冷曝露によるチアノーゼ,Raynaud症状,皮膚網状疹などがみられる。

検査所見とその読みかた

【1】末梢血液像:小型球状赤血球と多染

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