診療支援
診断

発作性夜間ヘモグロビン尿症
Paroxysmal Nocturnal Hemoglobinuria(PNH)
西村 純一
(大阪大学大学院招聘教授・血液・腫瘍内科学)

頻度

あまりみない

GL

発作性夜間ヘモグロビン尿症診療の参照ガイド(令和4年度改訂版)(2023)

診断のポイント

 PNHの診断基準を表1に示す。

【1】グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカー型膜蛋白の欠損血球(PNHタイプ赤血球)の検出と定量において,PNHタイプ赤血球(Ⅱ型+Ⅲ型)が1%以上である(図1)。

【2】血清LDH値が,正常上限の1.5倍以上である。

緊急対応の判断基準

【1】抗補体薬であるヒト化抗C5抗体(エクリズマブ,ラブリズマブ)投与下における37.5℃以上の発熱時には,髄膜炎菌感染症の可能性を念頭に,かかりつけ医療機関または近隣連携医療機関において,迅速に対処する。

【2】大溶血発作により急性腎不全をきたすと,血液透析が必要となることがある。

【3】腹部や脳内に血栓症が発症すると,入院(緊急処置)が必要となる。

症候の診かた

【1】補体介在性の血管内溶血と,それに伴うヘ

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