今日の診療
診断

慢性甲状腺炎(橋本病)
Chronic Thyroiditis(Hashimoto's Disease)
田上 哲也
(国立病院機構京都医療センター・内分泌・代謝内科診療部長)

頻度

よくみる(甲状腺自己抗体の保有率は男女合わせて5人に1人であるが,女性は男性の2倍)

GL

甲状腺疾患診断ガイドライン2021(2022年6月2日改定)

診断のポイント

 診断ガイドラインを表1に示す。

【1】びまん性甲状腺腫(まれに阻害型抗TSH受容体抗体により萎縮性になる)。

【2】血中抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)または抗サイログロブリン抗体が陽性。

【3】甲状腺機能低下症の原因としては最も多いが,甲状腺機能低下症になるのは橋本病の一部(10~15%)である。

【4】時に一過性の甲状腺中毒症をきたす(無痛性甲状腺炎)。

【5】まれに急性増悪をきたす(有痛性の甲状腺中毒症)。

緊急対応の判断基準

 意識障害をきたすことがある。

【1】粘液水腫性昏睡は重度の甲状腺機能低下症による。内分泌または甲状腺専門医へ紹介。

【2】橋本脳症の甲状腺機能は通常正常である。脳神経内科医へ紹介。

症候の診かた

【1

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