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副腎クリーゼを含む副腎皮質機能低下症の診断と治療に関する指針(2015)
診断のポイント
【1】倦怠感,低血圧,脱水,食欲不振,腹痛,悪心・嘔吐,下痢,発熱,意識障害。
【2】既知の慢性副腎不全。
【3】ステロイド長期投与と急な減量(医原性)。
【4】感染症,外傷などの誘因。
緊急対応の判断基準
【1】急性副腎不全の症状には何一つ特異的なものがないので,意識障害,ショック例に接したときに,本症の可能性を頭の片隅においておくことが大切である。
【2】血中副腎皮質刺激ホルモン(ACTH),コルチゾール測定のための採血後,結果を待たず直ちに治療を開始する。
【3】入院下での全身管理が必要なため,対応困難な場合は高次医療機関へ搬送する。
症候の診かた
【1】倦怠感,脱力感,易疲労感などの非特異的症状で始まる。消化器症状を訴えることが多い。無気力,抑うつ,昏迷などの精神症状がみられることもある。
【2】