診療支援
診断

多発性筋炎・皮膚筋炎
Polymyositis(PM)/Dermatomyositis(DM)
田中 良哉
(産業医科大学教授・第1内科学)

頻度

ときどきみる

診断のポイント

【1】上肢または下肢の近位筋の自発痛,把握痛,進行性の筋力低下。しばしば血清CK,LDH,AST,ALT値などが上昇。

【2】特徴的な皮膚所見として,ヘリオトロープ疹,Gottron徴候,Gottron丘疹。

【3】全身性炎症(発熱,CRP,ESR値上昇)や嚥下障害,食道運動障害などの臨床症状。

【4】抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)抗体(抗Jo-1抗体を含む)などの自己抗体が陽性。

【5】筋生検所見にて,縁取り空胞,筋束周辺部の萎縮,筋線維内には侵入しない筋線維周囲の単核球の浸潤などの特徴的所見。

緊急対応の判断基準

【1】抗MDA5抗体陽性症例では,しばしば筋力低下や筋原性酵素上昇の少ない無筋症型皮膚筋炎(ADM:amyopathic dermatomyositis)を呈し,予後がきわめて不良な急速進行性間質性肺炎を発症するため,可及的すみやかに専門施設に移送

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