頻度
Sjögren症候群は日本では難病に指定され,臨床調査個人表からの統計では,毎年,7万人程度が指定されている。この数字からは,0.6~0.7%の有病率である。つまり,10万人に60人程度であると推定される。しかし,その頻度は,過小評価の可能性もあり,海外の有病率で推測すると20~30万人が潜在していることが示唆されている。
診断のポイント
【1】50歳台の女性。
【2】眼の乾燥症状,ドライアイ。
【3】口腔内乾燥,齲歯の多発。
【4】多関節痛。
【5】他の膠原病との合併。
症候の診かた
【1】眼の乾燥:眼がゴロゴロとした感じや,羞明感がみられる。
【2】口腔内乾燥:齲歯の多発,口内炎,味覚障害が生じることがある。
【3】関節痛:関節リウマチのような急速に進行し関節破壊を伴うものではないが,手指や手関節を中心に多関節痛が生じる。
【4】他の膠原病との合併が認められる。特に関節リウマチや全身性強皮症に頻度が高い