診療支援
診断

乾癬性関節炎
Psoriatic Arthritis (PsA)
岸本 暢将
(杏林大学准教授・腎臓・リウマチ膠原病内科学)

頻度

乾癬の頻度は最大で人口の約0.4%,乾癬患者中の乾癬性関節炎(PsA)の有病率は約10~15%で,関節炎患者ではよくみる。

診断のポイント

【1】30~50歳台で男女比は3:2と男性に多い。

【2】関節炎発症時皮膚に乾癬が90%にみられる。

【3】爪病変も高頻度(最大約8割)。

【4】関節リウマチ(RA)と異なりDIP関節病変が多い。

【5】付着部炎,指趾炎,体軸関節炎(脊椎炎や仙腸関節炎)は約半数にあり。

緊急対応の判断基準

 頻度は少ないが,全身に膿疱を形成するびまん性膿疱性乾癬では時に発熱・炎症反応高値もみられ2次感染も鑑別として重要であり,直ちに皮膚科のある高次医療機関へ搬送する。

症候の診かた

【1】末梢関節炎:RA同様多関節炎で手指関節の病変が多いが,どの関節も侵すRAと異なりDIP関節に病変が多い。関節表面が若干紫色で色調の変化が強い(図1)。

【2】指趾炎:PsAの約半数に認め,その約3分

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください