頻度
ときどきみる(わが国の推定患者数は約2万人,男女比は1:1)
GL
ベーチェット病診療ガイドライン2020
診断のポイント
【1】Behçet病は特異的検査がないため,臨床症状と検査・画像所見から総合的に判断する。
【2】口腔内再発性アフタ性潰瘍,皮膚病変,外陰部潰瘍,眼症状の4つの主症状があるが,口腔内再発性アフタ性潰瘍はほぼ必発である。
【3】副症状には関節炎,精巣上体炎,消化器病変,血管病変,中枢神経病変があるが,完全型または不全型の診断基準(表1図)を満たしていない場合,特殊型の診断は慎重に行われる必要がある。
緊急対応の判断基準
Behçet病と診断されている患者に,急激な視力低下,精神・神経症状,下血,浮腫,呼吸困難,喀血などの症状を認めた場合,難治性病態を合併した可能性があるため,各症状に対応した臓器別の専門医への緊急受診が必要である。
症候の診かた
【1】主症状
❶口腔内再発性アフタ性潰瘍