頻度
あまりみない
診断のポイント
【1】MERS流行地への渡航歴の聴取が重要である。
【2】渡航先でのヒトコブラクダやMERS患者などとの接触歴を確認する。
【3】潜伏期間が2~14日(中央値は5日程度)であり,渡航歴や接触歴からの日数は診断に有用である。
【4】発熱,咳嗽などのインフルエンザ様症状から始まって急速に肺炎を発症し,しばしば呼吸管理が必要となる。
【5】下痢などの消化器症状のほか,多臓器不全(特に腎不全)や敗血症性ショックを伴う場合もある。
緊急対応の判断基準
【1】2類感染症であり,直ちに保健所へ届け出する必要がある。
【2】そのうえで,保健所により,特定感染症指定医療機関,第一種もしくは第二種感染症指定医療機関に移送される。
【3】人工呼吸管理をはじめとする,集中治療が可能な施設への搬送が重要となる。
【4】医療機関におけるヒト-ヒト感染や一部の患者から予想を超えて多くの2次感染が起こる「su
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