診療支援
診断

ボレリア感染症(ライム病・回帰熱)
Borreliosis(Lyme Disease and Relapsing Fever)
長岡 健太郎
(富山大学准教授・感染症学)

頻度

あまりみない

診断のポイント

 ボレリア感染症は稀少な感染症ではあるが,国内で感染しうるマダニ媒介感染症の1つである。回帰熱は輸入感染症であったが,2013年以降,Borrelia miyamotoiによる新興回帰熱(BMD:Borrelia miyamotoi disease)が国内でも発生している(衛動物 70:3-14,2019)。

【1】国内外・流行地でのマダニ生息域への立ち入り歴あるいはマダニを保有したペット・動物との接触歴の確認。

【2】患者皮膚上のマダニ虫体の発見や刺口の確認。

【3】発症初期の特徴的な症状の確認。

❶ライム病:マダニ刺咬部を中心とする限局性遊走性紅斑。

❷回帰熱:特徴的な熱型。BMDでは再帰性がみられる頻度は低い。

症候の診かた

【1】ライム病

❶感染初期(StageⅠ):マダニ刺咬から数日~1か月程度を経て,マダニ刺咬部に限局した紅斑性丘疹を呈し,特徴的な遊走性紅斑に発展

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