診療支援
診断

重症熱性血小板減少症候群
Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome(SFTS)
吉田 將孝
(長崎大学病院・感染制御教育センター)

頻度

あまりみない

診断のポイント

【1】農業などの野外活動歴(マダニ刺咬歴)がある。

【2】発熱,消化器症状があり,皮疹がない。

【3】末梢血液検査で血小板減少,白血球減少。

【4】生化学検査でAST,ALT,LDHが上昇。

【5】高熱にもかかわらずCRPが陰性,あるいは低値。

緊急対応の判断基準

【1】発症から1~2週間経過して播種性血管内凝固症候群(DIC),急性呼吸窮迫症候群(ARDS),急性腎障害,心機能障害などをきたしてから受診することがある。

【2】急激な血小板数減少に伴う出血性合併症により急変する可能性があり,様態変化時には積極的な精査が必要。適宜赤血球,血小板の輸血を行い,出血リスクが高い症例では新鮮凍結血漿の投与も考慮する。

症候の診かた

【1】非特異的症状:6~14日間の潜伏期間後,発熱,倦怠感,頭痛などで発症する。時に意識障害を伴う。

【2】消化器症状:嘔吐,下痢,腹痛など合わせると約90%

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください