今日の診療
診断

伝染性紅斑
Erythema Infectiosum
大石 智洋
(川崎医科大学教授・臨床感染症学)

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診断のポイント

 両頬部の紅斑と四肢のレース状皮疹(小児)。

症候の診かた

【1】皮疹:両頬部のびまん性紅斑が最も特徴的。平手打ち様といわれる。その後発疹は四肢にも広がるが,それらが癒合したのち,数日で退色し,レース状になる。

【2】インフルエンザ様症状:感染初期(発疹の出る前)に,発熱や悪寒,頭痛や筋肉痛などのインフルエンザ症状をきたすことがあり,この時期にウイルス血症を起こしており,感染力が最も強い。

【3】関節痛:成人の伝染性紅斑では皮疹よりも高率に認める。強い関節痛では歩行困難になることもあるが,関節破壊は起こさず,3週間ほどで改善する(Am Fam Physician 75: 373-376, 2007)。

検査所見とその読みかた

【1】抗体検査:原因となるヒトパルボウイルスB19(HPV-B19:human parvovirus B19)に対するIgM抗体やIgG抗体をEIA(e

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