診療支援
診断

酸・アルカリ中毒
Acid and Alkali Poisoning
野村 智久
(順天堂大学医学部附属練馬病院先任准教授・救急・集中治療科)

頻度

あまりみない

診断のポイント

【1】酸・アルカリに接触した,摂取したというエピソードを聴取する。

【2】接触した部位の疼痛をきたすことが一般的である。

【3】曝露の形態はさまざまで,皮膚への接触,経口摂取,吸入,眼に入ったなどがある。

【4】曝露の背景もさまざまで,自殺企図や小児・高齢者の誤飲,労災事故などがある。

【5】酸とアルカリはいずれも腐食性物質だが,アルカリのほうが深部,広範囲に及ぶ傾向がある。

緊急対応の判断基準

【1】損傷の程度は濃度,pH,摂取量,接触部位,接触時間,接触面積などに影響される。

【2】具体的な基準をあげるのは難しいが,緊急対応の判断に迷う場合には専門的治療が可能な高次の医療機関へ搬送する。

症候の診かた

【1】曝露の形態はさまざまだが,皮膚への接触による化学損傷と経口摂取による消化管粘膜の腐食作用が問題となることが多い。

【2】酸・アルカリ化学損傷の特徴は表1の通りである。

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください