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うつ病治療ガイドライン(第2版)(2017)
診断のポイント
【1】「抑うつ気分」または「興味または喜びの喪失」のいずれかの症候がみられる場合はうつ病を疑う。
【2】抑うつエピソードが2週間以上継続すればうつ病の診断となる。
【3】頭痛やめまいなどの身体的不定愁訴が前景となり器質的要因が特定できない場合は,仮面うつ病(一見うつ病にみえない状態)を鑑別にあげる。
【4】高齢者においては,抑うつ症状により認知症のようにみえる状態(仮性認知症)に注意する。
【5】悪性腫瘍,心不全,内分泌疾患,自己免疫性疾患,神経疾患(脳血管障害,Parkinson病など),生活習慣病などはうつ病の併存が多く,身体疾患にうつ病が併存する可能性が高いため注意を要する。
緊急対応の判断基準
【1】自殺念慮や自殺企図が認められる場合は精神科専門医療へつなげる。
【2】精神運動性焦燥(じっとしていられない),昏迷状態(刺激