診療支援
診断

アルコール・薬物依存
Substance Dependence
松本 俊彦
(国立精神・神経医療研究センター・精神保健研究所薬物依存研究部長(東京))

頻度

よくみる

【1】わが国の一般人口におけるアルコール依存症罹患率は男性の1.0%,女性の0.1%と推計されている。また,依存症未満の者を含む危険な飲酒習慣は,男性の14.6%,女性の9.1%に認められる(尾崎,2016)。

【2】一方,薬物の場合には,わが国における依存症罹患率に関するデータはない。一般住民における違法薬物の生涯使用経験は2.4%であるが(嶋根ら,2022),そのうちの依存症該当者の割合は不明である。

【3】なお,最近1年以内に薬物使用を呈した薬物関連精神疾患症例においては,主乱用薬物は,多い順に睡眠薬・抗不安薬3割,覚醒剤3割,市販薬2割となっており,この3種で全体の8割を占める(松本ら,2023)。

GL

新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン(2018)

診断のポイント

 WHOの精神疾患診断分類ICD-11(2018)では,最近12か月以内に以下の3項目中2項目以上該

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