頻度
急性コンパートメント症候群の発生数は10万人あたり3.1人/年。骨折に合併するものが最多で,脛骨骨折(36%),橈骨遠位部骨折(9.8%)が多い。また,脛骨骨折の2.7~11%に合併する。開放骨折でもコンパートメント症候群は発生する。
定義
骨,筋膜,筋間中隔に囲まれた区画(コンパートメント)の内部で圧が高まって,筋肉・神経・血管が圧迫されて運動・感覚障害を生じる病態。外傷に伴う急性コンパートメント症候群と,歩行や運動に伴う慢性労作性コンパートメント症候群とがある。
診断のポイント
【1】損傷の程度に不釣り合いな強い疼痛。
【2】区画内にある筋肉の他動運動に伴う疼痛(passive stretch pain)。
【3】病変部の緊満,運動麻痺,感覚麻痺,蒼白,拍動消失。
【4】疑わしい場合や,確定診断には区画内圧測定を行う。
【5】男性,若年者(55歳未満)は,筋膜切開術の適応になることが多い。