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変形性膝関節症診療ガイドライン2023
診断のポイント
【1】50歳以上。
【2】運動や荷重での膝関節痛。
【3】膝関節裂隙の圧痛。
【4】膝関節の腫れやこわばり。
【5】熱感や発赤がない。
症候の診かた
【1】疼痛:膝関節の屈伸運動や歩行などの荷重時に痛みがある。夜間痛は時に認めるが,坐位など非荷重での安静時の疼痛はまれである。安静時の疼痛がある場合は炎症性関節疾患や,大腿神経や伏在神経などの神経由来の疼痛も想定する。
【2】腫脹:関節内水腫はしばしば認められる。こわばりも訴える。熱感や発赤はまれであり,認められる場合は関節リウマチ,痛風,偽痛風,化膿性関節炎などの炎症性疾患も想定する。関節穿刺によって得られる関節液の性状は黄色透明であり,混濁している場合は炎症性疾患の可能性が高い。
【3】圧痛:膝蓋大腿関節や大腿脛骨関節に沿った圧痛がしばしば認められる。鵞足などの腱停止部や関節裂隙から離れ