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アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024
診断のポイント
【1】かゆみがある皮疹。
【2】湿疹病変が左右対側性にみられる。
【3】年代ごとに特徴的な部位に湿疹がみられる。
【4】乳児では2か月以上,その他では6か月以上の慢性の経過で,皮疹の悪化と軽快を繰り返す反復性の経過をとる。
症候の診かた
【1】瘙痒:問診が重要である。乳児では搔破行動や搔破痕の有無が参考になる。
【2】湿疹病変の性状:一般に左右対側性にみられる。紅斑,湿潤性紅斑,丘疹,鱗屑,痂皮などの急性病変から始まり,次第に苔癬化病変や痒疹のような慢性病変がみられるようになる。
【3】湿疹病変の年代ごとの分布:乳児期は主に顔や頸部から始まる。幼小児期には頸部や肘・膝関節の屈側(図1図)など擦れやすく汗がたまりやすい部位に湿疹が好発する。思春期以降には,より広い範囲に湿疹がみられるようになり,頭,頸部,胸,背など上半身に皮疹が強い傾向