頻度
ときどきみる
診断のポイント
【1】20~30歳台の女性に多い。
【2】両下腿伸側に生じる紅斑。
【3】紅斑部に自発痛,圧痛がある。
【4】発熱,関節痛を伴うことがある。
【5】白血球数の増加,CRP上昇。
症候の診かた
【1】主として両下腿に自発痛,圧痛を伴う境界不明瞭な紅斑が不規則に散在する(図1図)。
【2】触診すると紅斑は軽度隆起して触れ,硬結を伴う。
【3】熱感があることもある。皮膚潰瘍を伴うことはなく,瘢痕,萎縮も残さない。
【4】発熱,全身倦怠感,関節痛を伴う場合がある。
検査所見とその読みかた
【1】血液検査で白血球数の増加とCRP上昇を伴うことが多い。
【2】結節性紅斑の原因として感染症(細菌,ウイルス,真菌),炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,Crohn病),サルコイドーシス,薬剤(サルファ剤,プロトンポンプ阻害薬など),悪性腫瘍,妊娠,ワクチンなどがある。問診で原因となりうるものを聞き出し,ASO