頻度
よくみる(2010年4月~2011年3月疫学調査:136,224例,有病率0.12%)
GL
掌蹠膿疱症診療の手引き2022
診断のポイント
【1】手掌・足底に多発する小水疱,膿疱,痂皮。鱗屑性紅斑などの併存も手がかりとなる。
【2】真菌鏡検で白癬が陰性。
【3】扁桃炎,歯周炎,根尖病巣などの感染病巣の有無を確認する。
【4】胸肋鎖骨関節などに疼痛を訴える場合,掌蹠膿疱症性骨関節炎の可能性を考慮し,画像検査を行う。
【5】確定診断のために皮膚生検で病理組織診断をする。
症候の診かた
【1】皮疹:掌蹠に小水疱として始まり,短期間のうちに膿疱となり,やがて黄褐色の痂皮となる(図1図)。皮疹経過が長くなり,再燃を繰り返すうちに鱗屑を伴う紅斑,紅斑局面が目立つようになってくる。
【2】分布
❶皮疹は両側が同時に侵される場合と,片側から始まる場合とがある。手掌はいわゆる“たなごころ(掌)”から始まることが多いとされてい