頻度
不明(患者の0.19~20.45%)
診断のポイント
【1】COVID-19に罹患後に出現する皮膚症状。
【2】COVID-19急性期に出ることが多いが,遷延する例もある。
症候の診かた
COVID-19の皮膚症状は多彩だが,以下に代表的な所見について述べる。
【1】蕁麻疹様皮疹
❶一般的なウイルス感染症でみられるような体幹および四肢に好発する瘙痒を伴う蕁麻疹様の皮疹。
❷全身症状と同時に出現することが多く,1週間程度持続しCOVID-19中等症患者に多い。
❸多くの場合1週間以内に消失する。
❹蕁麻疹様血管炎の像を取ることもある。
【2】癒合性紅斑丘疹(麻疹)様皮疹(図1図)
❶体幹から始まる全身性の対称性病変で,遠心性に進行する。
❷発症時から紫斑が併存することもあれば,皮膚発疹の経過中に発症することもある。
❸COVID-19中等症患者に多い。
【3】丘疹水疱性皮疹
❶大小の小丘疹,小水疱,膿疱からなる広範で
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