診療支援
診断

癜風・マラセチア毛包炎
Tinea Versicolor and Malassezia Folliculitis
佐藤 友隆
(帝京大学ちば総合医療センター教授・皮膚科)

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日本皮膚科学会皮膚真菌症診療ガイドライン2019

診断のポイント

【1】起因菌はMalassezia globosa

【2】脂漏部位(胸部正中,背部など)。

【3】胸部,背部から肩にかけての分布が多い。

【4】癜風は円形から類円形の淡褐色斑,白斑,紅褐色斑が多発し,融合傾向を示す(図1)。マラセチア毛包炎は単調な毛孔一致性の丘疹,膿疱(図2)。

【5】両疾患は合併することがある。ステロイドなどの免疫抑制薬を外用,内服中には注意が必要。

【6】KOH直接鏡検で,癜風は太く短い菌糸と胞子,マラセチア毛包炎では多数の出芽胞子を検出。

【7】夏季など湿度の高い季節に再発を繰り返す。

症候の診かた

 皮疹:Hobelspan現象,カンナ屑現象。鑷子で擦ると粃糠疹様の鱗屑を認める。

検査所見とその読みかた

【1】癜風:KOH直接鏡検でスパゲッティとミートボールのように見える太く短い菌糸と胞子。酸性メチレ

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