頻度
よくみる
【1】急性咽頭炎・扁桃炎は,「咽頭および扁桃の急性炎症性疾患を示し,急性炎症が咽頭全体にまで進展し,咽頭粘膜や後壁のリンパ濾胞に炎症が起こっている状態」と定義され,急性炎症が咽頭粘膜に強い場合には急性咽頭炎,口蓋扁桃の炎症が強い場合には急性扁桃炎とされる。
【2】原因微生物の大部分はウイルスだが,最も重要な原因菌はA群β溶血性レンサ球菌(GAS:group A Streptococcus)である。GASによる急性咽頭・扁桃炎は小児期では学童期で頻度が高く,3歳未満の乳幼児では比較的まれである。小児では15~30%,成人では10~15%で検出される。
【3】GAS以外のC群β溶血性レンサ球菌(GCS)やG群β溶血性レンサ球菌(GGS)やFusobacterium属などの嫌気性菌も原因菌になりうると考えられている。
診断のポイント
【1】ウイルス感染か細菌感染か,とりわけGAS感染であるか
関連リンク
- 今日の診断指針 第9版/EBウイルス感染症
- 今日の診断指針 第9版/中咽頭癌
- ジェネラリストのための内科診断リファレンス 第2版/2 咽頭炎
- 今日の皮膚疾患治療指針 第5版/Pasteurella multocida感染症
- 臨床検査データブック 2025-2026/ヒトメタニューモウイルス抗原〔hMPV抗原〕 [保] 142点
- 臨床検査データブック 2025-2026/アデノウイルス抗原 咽頭粘膜上皮細胞中アデノウイルス抗原 [保] 179点
- 臨床検査データブック 2025-2026/腸チフス
- 新臨床内科学 第10版/1 ジフテリア
- 今日の診断指針 第9版/ジフテリア
- 今日の小児治療指針 第17版/カンピロバクター感染症