診療支援
診断

喉頭蓋炎
Epiglottitis
荒木 幸仁
(防衛医科大学校教授・耳鼻咽喉科学)

頻度

ときどきみる

診断のポイント

【1】咽頭痛,嚥下痛,嚥下困難。

【2】含み声,流涎。

【3】吸気性喘鳴。

【4】軟性内視鏡下の咽喉頭観察にて喉頭蓋腫脹。

【5】短時間に症状増悪時は気道緊急の高リスク。

緊急対応の判断基準

【1】窒息をきたす致死的疾患であり,的確な気道確保の判断が重要である。高度の喉頭蓋腫脹,両側披裂部腫脹を認める場合,早急に気道確保を検討する。

【2】含み声,流涎,吸気性喘鳴,短時間に増悪傾向を認める症例は,気道緊急のリスクが高く,気道確保の準備を早急に行う。

【3】SpO2は気道確保の適応判断の指標とならない。90%以下に低下した時点で対応を開始しても,手遅れとなる危険性がある。

【4】上気道狭窄による気管挿管困難のリスクが高い。挿管困難時は気管挿管にこだわらず,早急に外科的気道確保を選択すべきである。

症候の診かた

【1】発熱,咽頭痛,嚥下痛などの扁桃炎,咽喉頭炎や気管支炎などを疑う場合で

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