頻度
ときどきみる
GL
音声障害診療ガイドライン 2018年版
診断のポイント
【1】一側または両側の声帯が動かない。
【2】発声時の声門閉鎖不全により気息性嗄声を示す。
【3】特発性よりも続発性が多い。
【4】原因疾患の検索が重要。
緊急対応の判断基準
両側声帯麻痺は一側声帯麻痺に比べて日常診療で遭遇する頻度は低いが,呼吸困難や吸気時狭窄音を呈する場合,気道確保が必要となる。
症候の診かた
内喉頭筋を支配する反回神経の障害は,その走行から頭蓋内,頭蓋底~頸部,胸部にわたる広範囲の種々の疾患によって惹起される。原因疾患が特定されない特発性は少なく(約10%),近年は,胸部大動脈瘤や心血管手術後,肺癌,食道癌,甲状腺癌の手術後が多くを占める(約90%)。原因疾患が手術治療によって経過順調であっても,高度嗄声や誤嚥が残ると音声コミュニケーションが障害されて,社会復帰に支障をきたすだけでなく,会話継続に労力を要し