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JAID/JSC感染症治療ガイド2023
診断のポイント
【1】急性細菌性膀胱炎
❶排尿症状があり,尿沈渣で膿尿(白血球≧5/HPF)が認められる。
❷一般に女性に多く,男性では少ない。
【2】急性腎盂腎炎
❶発熱,脇腹の痛みまたは圧痛がある。
❷尿検査:膿尿,細菌尿,またはその両方を示す。
❸血液検査:白血球増多,CRP上昇などの炎症所見がみられる。菌血症や敗血症の可能性がある場合は血液培養(2セット採取)が必要。
❹男性では,発熱と膿尿,細菌尿,またはその両方があり,脇腹の痛みや圧痛がない場合,前立腺炎の可能性がある。
緊急対応の判断基準
【1】急性膀胱炎は,一般的に外来で治療を行う。
【2】発熱がある場合は急性腎盂腎炎を考え,入院加療が必要な場合がある。敗血症への進展の可能性があれば,末梢静脈路を確保し,細胞外液による輸液を開始する。
症候の診かた
【1】急性単純性膀胱炎:症状は下部尿路に限定さ