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性感染症診断・治療ガイドライン2020
診断のポイント
【1】女性では症状が乏しく,受診されにくい。受診しても検査が実施されず,見逃されやすいことに留意が必要である。
【2】罹患数は,性器クラミジア感染症が最も多く,次いで性器ヘルペスウイルス感染症が多い。尖圭コンジローマ,淋菌感染症,梅毒はほぼ同等であるが,近年,梅毒が世界的に大流行しており,先天梅毒も増加傾向である。梅毒を念頭においた診断が必須である。
【3】性感染症は,生殖活動や妊娠・出産に影響を与える。
【4】妊娠中の性感染症は,母子感染の原因となりうる。
【5】クラミジア,淋菌は骨盤内炎症性疾患の原因になりうる。
症候の診かた
【1】潰瘍性病変
❶性器ヘルペスウイルス感染症:両側性に水疱や浅い有痛性の潰瘍性病変がみられる。
❷梅毒(硬性下疳:第1期梅毒):梅毒に感染後,約3週間程度で感染局所に初期硬結が生じ,中心に潰瘍を形成し硬性下疳となる。初期
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