今日の診療
診断

絨毛性疾患
Trophoblastic Disease
井箟 一彦
(和歌山県立医科大学教授・産科婦人科学)

 絨毛性疾患とは胎盤の栄養膜細胞(トロホブラスト)の異常増殖をきたす疾患の総称であり,異常妊娠の1つである胞状奇胎と,絨毛性腫瘍(GTN:gestational trophoblastic neoplasia)である侵入奇胎・絨毛癌・胎盤部トロホブラスト腫瘍(PSTT:placental site trophoblastic tumor)および類上皮性トロホブラスト腫瘍(ETT:epithelioid trophoblastic tumor)に大別される。

[Ⅰ]胞状奇胎

頻度

ときどきみる

GL

産婦人科診療ガイドライン─産科編2023

診断のポイント

【1】受精機構の異常により,500~1,000妊娠に1回の頻度で発生する。

【2】超音波検査にて子宮内腔に奇胎囊胞を示すvesicular patternをみる。

【3】血中または尿中hCGが高値を示す。

【4】子宮内容物の病理検査で,絨毛栄養膜細胞の異常増

残り約3400文字

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