頻度
よくみる
診断のポイント
【1】生理的嘔吐と病的嘔吐を鑑別する。
【2】嘔吐の出現時期,回数および吐物の性状,量などが生理的嘔吐と病的嘔吐の鑑別に役立つ。
【3】血性嘔吐の場合には,アプト試験を考慮する。
【4】病的嘔吐と診断した場合には,外科的疾患による嘔吐か内科的疾患による嘔吐かを鑑別する。
【5】同時に,緊急対応が必要か否かを判断する。
【6】便排泄の有無および便の性状を確認する。
【7】合併疾患の有無の検索目的で,外表の形態異常や内臓の構造異常の有無を確認する。
【8】以下の腹部理学所見に注意を払う。
❶腹部膨満の有無
❷腹壁の色調
❸局所の膨隆の有無
❹腸蠕動音亢進・減弱の有無
❺腹壁の硬さ
❻圧痛の有無 など
【9】消化管疾患以外の原因で嘔吐をきたす疾患もあることを念頭において鑑別する。
【10】病的嘔吐の場合,以下の血液検査を実施する。
❶血液ガス検査
❷末梢血一般
❸生化学検査(電解質,血糖,ビリルビン,CR