頻度
出生体重1,500g未満の極低出生体重児は新生児の1%の頻度である。新生児臨床研究ネットワーク(NRN-J)によると極低出生体重児の34%,超低出生体重児の48%で未熟児動脈管開存症(PDA)の治療を必要としている。
GL
根拠と総意に基づく未熟児動脈管開存症の治療ガイドライン(2010)
診断のポイント
【1】早産・低出生体重児。
【2】心雑音,心尖拍動,脈圧の開大。
【3】尿量減少,呼吸障害。
【4】超音波検査で動脈管開存,左室左房の拡大,腎動脈や腹部動脈などドプラエコーの拡張期逆転波形。
緊急対応の判断基準
未熟児PDAの合併症である肺出血は呼吸状態の悪化や脳室内出血などの合併症,死亡につながりうるため,緊急での手術が必要になることがある。
症候の診かた
【1】心雑音:動脈管が閉鎖せず,出生後に肺血管抵抗が減弱すると心雑音が生じる。超低出生体重児では心雑音聴取時には重篤な心不全をきたしていることもあ