診療支援
診断

●小児疾患 最近の動向
森岡 一朗
(日本大学主任教授・小児科学分野)


 一般小児診療においては,発熱を主訴として受診する患者が最も多い。その多くは発熱,咳,鼻汁などの上気道炎を呈する呼吸器感染症である。さまざまなウイルスがその発症に関与するが,インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスなどは非常に有名である。そのなかで,われわれ小児科医にとって患者数,重症度ともに疾病負荷の大きい呼吸器感染症を引き起こすウイルスの1つに,RSウイルスがある。2024年は,このRSウイルス感染症に対する新たなワクチンや抗RSウイルスヒトモノクローナル抗体製剤が臨床導入され,RSウイルス感染症対策法が新たな展開を迎えた。

 RSウイルス感染症は,一般に,発熱,咳,鼻汁などの上気道炎を引き起こし,自然に軽快する。その一方,細気管支炎や肺炎を発症し,酸素投与を必要とするだけでなく,人工呼吸管理を要する状態になるなど重症化することがある。この重症化リスクの高い集団として,早産,慢性肺疾患

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